皮膚科の吉木伸子さんが、『注意一秒、シミ一生』なんて言われていましたが、紫外線は浴びればそれが蓄積されて、潜在シミのもとになります。
冬から春にかけて、紫外線が徐々に強くなり、使っている下地やファンデーションのUV対策成分を、思わずチェックしている方も多いと思います。
春に向かうこの時期、紫外線の量が増えることは、明らかなわけですから、同じものを使用して大丈夫かちゃんと調べておいた方がいいですよ。
日焼け止め単体のものもありますが、下地やファンデーション、乳液といったものに含まれていて、使っている化粧品の様々なUV対策成分が、肌に載るわけです。
ご存知の通り、紫外線の防止する値をSPFとかPA++とかで表します。
例えば、SPF15の下地クリームとSPF20のファンデーションをつけたとしても、SPF35にはなりません。つまり、重ねづけをしたところで、その効果が加算されるわけではないのです。それは、PA++にしても同じことです。
ところが、重ねづけすることで、成分の効果が加算されて肌へ悪影響を及ぼす可能性が、あるものがあります。
それは、紫外線吸収剤に含まれているフェノール系化合物、フェノールに類似するベンゼン系化合物です。これらは、発がん性の毒性があり、1つの化粧品に対する、紫外線吸収剤に含まれる量が制限されています。
もし、紫外線吸収剤のフェノール系化合物が入った化粧品を、複数同時に使用することがあれば、制限を超えることもあり、肌への悪影響は予想されます。
シミやシワを作らないように、紫外線防止対策を行っているのにもかかわらず、紫外線吸収剤でシミやシワの予備軍を作ってはなりません。
少し補足しておきますと、肌に対する紫外線対策の方法は、紫外線散乱剤と言う方法と、紫外線吸収剤による方法があります。
紫外線吸収剤は、旧表示指定成分でしたので、漠然と肌に良くないと多くの人に思われていました。実際、発がん物質などの成分も含まれています。
紫外線対策化粧品は、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤を一緒に配合しているものも少なからずあります。
心配な方は、パッケージに「紫外線吸収剤不使用」、「吸収剤無配合」、「ノンケミカル」という表示のものを選べば大丈夫です。
肌にやさしいファンデーションとして、朝日新聞に載りました。
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